
旧法では、株式会社は「大規模で開放的な会社」、有限会社は「小規模で閉鎖的な会社」であることを想定していました。
そのため、株式会社では最低資本金が1,000万円以上とされていたのに対して、有限会社では最低資本金は300万円以上とされていたり、有限会社では取締役の人数が1名でよい、監査役の設置が任意であるなど、有限会社は株式会社に比べ、規制が大幅に緩和されていました。
しかし、対外的な信用といった面など、から小規模であっても株式会社として会社設立する場合も多く、必ずしも上のような区別があてはまらなくなったので、廃止されたのです。
したがって、現在では有限会社の設立はできませんが、以前の有限会社に類似した形態で株式会社を設立することは可能です。

1、特例有限会社として存続。
2、他の会社(株式会社・合同会社・合資会社・合名会社)に商号変更する。

1、商号には「有限会社」の文字を使用しなければならない。
2、決算公告義務がない。
株式会社には一律に決算公告義務が課されますが、特例有限会社は免除されます。
3、「大会社」(資本金5億以上または負債総額200億円以上の会社)に該当する場合であっても、会計監査人の設置が強制されない。

4、取締役、監査役の任期を定めなくてよい。
5、社員数の制限がない。
旧法の有限会社は、社員(出資者)の人数は50名までと限定されていましたが、特例有限会社にはこの上限がありません。
6、社債の発行が可能
旧法の有限会社は社債を発行することはできませんでしたが、特例有限会社は社債を発行することができます。

1、商号を「有限会社」から「株式会社」に変更する、定款変更の株主総会決議。
2、商号変更前の「特例有限会社」についての解散の登記および商号変更後の「株式会社」についての設立の登記。
登録免許税法第17条の3は「特例有限会社の通常の株式会社への移行の登記は、組織変更による株式会社の設立の登記とみなす」としているので、登録免許税は「解散の登記」に3万円、「設立の登記」に最低3万円(資本金額によって異なる)が必要になります。
最低資本金規制の廃止により資本金を1,000万円まで増資することなく通常の「株式会社」となることが可能です。
ただし、一度「株式会社」に商号変更すると再び「特例有限会社」に戻すことは認められません。確認有限会社の扱い。
旧法の有限会社の中には、通常の有限会社の他に「確認有限会社」がありますが、この確認有限会社も特例有限会社として存続することができます。
新会社法によって、最低資本金規制が撤廃されたので、「確認株式会社」「確認有限会社」が1000万円まで増資する義務はなくなり、「確認株式会社」は通常の株式会社、「確認有限会社」は特例有限会社としてそのまま存続することができます。
その場合、確認会社の義務として登記されている「解散の事由」を削除する変更登記をする必要があります。